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【初心者向け】パース超基礎講座②~アイレベルの決め方&上げ方&下げ方~

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【初心者向け】パース超基礎講座②~アイレベルの決め方&上げ方&下げ方~ 遠近法&背景
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《初心者~初級者向け》

前回は「アイレベル(EL)」の基本的な知識について解説しました。

今回は、実際に絵を描く時の「アイレベル」の使い方、考え方について説明します。

アイレベルを実際に使う時も大切になってくるのは「知っている」ことです。

知識を得て理解することが肝心かんじんになってきます。

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今回の授業内容と難易度

では、今回の内容です。

  • アイレベルを決める時の考え方
  • アイレベルを上げたり、下げたりする方法
  • 画面外にあるアイレベルについて

実際に絵を描く時にアイレベルをどのように決めればよいのか、そして、それを上げたり下げたりするにはどうすればよいのかについて説明します。

  • 難易度なんいど 3:★☆☆
  • 重要度じゅうようど 4:★★★★☆
  • 画力向上度がりょくこうじょうど 4:★★★★☆

難易度は少し高めですが、アイレベルは絵を描く上でとても大切な知識です。

アイレベルを知れば遠近法(パースペクティブ)に関する知識全体の半分は手に入れたようなものです。

わかりやすく説明しますので「パースは苦手だな…」という人も、ぜひ読んでみて下さい。

アイレベルの決め方

前回でも説明しましたが、アイレベルは絵を描く人が自由に決めてしまってOKです。

ただし、一度決めたらそのアイレベルに従って絵を描いていく必要があります。

高い位置にアイレベルを取れば見下げる構図こうずとなり、そこから徐々に下げていくと同じレベルから、やがて見上げるような構図に変わっていきます。

高い位置にELを取った例
アイレベルはキャラの頭の上約70cmほどでやや見下ろした構図
アイレベルを腰あたりでとった例
アイレベルを下げた例 アイレベルはキャラの腰あたり

アイレベルは描こうと思う絵に合わせて決めるのが一番よいでしょう。

極端きょくたんに高い位置や低い位置のアイレベルは使いにくく描かなければならない絵も難しくなります。

最初は画面の真ん中あたりからやや下くらいを意識いしきしてアイレベルを定めると描きやすいでしょう。

 

どうしても先にアイレベルが決められないという場合はキャラや背景から描いてもOKです。

その絵の中心となるキャラなどを最初に決めて、そこからアイレベルをみちびき出し、他のものはそのアイレベルに合わせて描いていくというやり方です。

アイレベルの位置も決める順番も自由ですが、絵を描く時には必ずアイレベルがどこなのかを想定そうていしておくようにしましょう。

最初はうまく決められないかも知れませんが、繰り返し意識して練習れんしゅうすることでアイレベルをさだめるということにれることができるでしょう。

アイレベルを上げる方法と下げる方法

次にアイレベルを上げたり下げたりする時の考え方について説明します。

意図いとしてアイレベルを決めるためには、上げ下げする方法を知っておく必要があります。

アイレベルはどこなのかを理解する

まず、こちらの写真を見て下さい。

ABC三枚の写真比較

ビル街を撮影さつえいしたA、B、Cの3枚の写真ですが、見た目はずいぶん違っています。

では、この写真それぞれのアイレベルはどこかわかるでしょうか?

 

 

【答え】

実はこの3枚の写真のアイレベルは同じです。

これらの写真は正面から徐々じょじょに下を向きながら撮影しただけのものです。

カメラの角度が変わっているので、アイレベルも変化しているように思えますが、撮影者さつえいしゃは同じ高さ(顔のあたり)でカメラをかまえているので目線の高さであるアイレベルは同じになります。

人間で言えば頭を下に向けるのと同じように、カメラの角度だけを変えているのです。

その様子を図で説明するとこんな感じになります。

カメラの角度を変えている図
Aの写真を撮った時の様子
Cの写真を撮った時の様子

アイレベルは上を向いたり、下を向いたりしても変わってないことがわかると思います。

時々、勘違かんちがいがあるのですが、アイレベルとはキャンバスの中心線(視中心しちゅうしんを通る水平な線)のことではありません。

アイレベルで時々ある勘違い

もちろんアイレベルと画面の中央線がかさなる場合(1点透視の平行パースなど)は同じになります。

アイレベルはあくまで観察者かんさつしゃ(カメラ)の目線の高さになるので、上を向いたり、下を向いたりしただけでは変わることはないのです。

下の写真はA、B、Cの写真3枚を合成してパース線を引いてみたものですが、この写真からも3枚の写真のアイレベルが同じであることがわかります。

3枚の写真の合成
A~C3枚の写真を合成。パース線のそろう点(消失点)の位置からもアイレベルが同じであることがわかる

【補足】

パース線が集まる点のことを「消失点」と言います。

「消失点」は原則としてアイレベル上に存在するので、パース線が集まる「消失点」を通る水平な線はアイレベルということになります。

「消失点」についての詳しい説明はこちらから▼

【初心者向け】パース超基礎講座③~消失点とパース線で空間を作ろう~

アイレベルを上げたり下げたりする方法

上を向いたり、下を向いたりしてもアイレベルが変わらないとなると、実際にアイレベルを上げたり下げたりするにはどうしたらよいのでしょうか?

昔、ある専門学校の授業で、

「今、自分のいる位置(ビルの3階)からアイレベルを3m下げるにはどうしたらよいか?」

という質問を学生にしたことがあります。

この時も、「頭を下に向ける」と答える学生が多かったのですが、それではアイレベルが下がらないということは、すでに説明した通りです。

ではどうすればアイレベル自体を下げることができるかわかるでしょうか?

 

この質問に対する答えは「エレベーターに乗って2階に降りる」です。

これでおそらく3mくらいアイレベルが下がるでしょう。

逆にアイレベルを3m上げたい場合はビルの3階から4階に移動すれば良いのです。

アイレベルを上げる方法と下げる方法

カメラを上や下に向けてもアイレベルの高さは変わりません。アイレベルの高さを変えたいのであれば観察者(カメラ)目線自体が実際に上がったり、下がったりする必要があるのです。

画面の外にあるアイレベル

首を上に向ける、下に向ける話が出ましたので、アイレベルが画面外に出るケースについても話をしておきましょう。

人の目線であるアイレベルですが、いつも画面内にあるというわけではありません。

上で見せた3枚の写真の内、Cの写真を改めて見てみます。

アイレベルが画面内に存在しない例

こちらの写真は画面内にアイレベルが存在しない写真です。

Cの写真のアイレベルを探してみると、このあたりになります。

画面外のアイレベルの探し方
写真のビルのパースからアイレベルを探してみると画面外にあることがわかる

このような絵や写真の画面内にアイレベルが存在そんざいしないというケースはよくあります。

あおりとふかん

カメラを上向きにしたり(あおり)、下に向けたり(ふかん)するとアイレベルは画面の外に簡単に出て行ってしまいます。

先ほどのCの写真は見下ろして撮影しているので「ふかん(俯瞰)」の構図ということになります。

しかし、アイレベルが画面内にない場合でもちゃんと存在はしていますので、画面内に出て行ってしまったアイレベルを無視して絵を描くことはできません。

画面内にアイレベルがなくても、ちゃんとアイレベルを意識できるように習慣しゅうかんづけておきましょう。

アイレベルが画面外にある時の考え方や使い方は、ちょっと難しくなるので別の機会に詳しく説明します。

今は「描いている絵の中にアイレベルがないこともある」ことをおぼえておけばOKです。

要点まとめ

では、今回の要点をまとめておきます。

  • 絵を描く時にアイレベルを決める習慣をつけよう
  • 見上げたり見下げたりしてもアイレベルは変わらない
  • アイレベルの高さを変えるためにはカメラの位置を上げ下げする
  • アイレベルは画面外に存在することもある

今回はアイレベルの決め方とアイレベルの高さの変え方についておぼえておきましょう。

前回のアイレベルのルールと合わせれば、アイレベルを決めた上でたくさんのキャラクターや背景が存在するような少し複雑ふくざつな絵も描けるようになるはずです。

 

次回は遠近法(パースペクティブ)を使って絵を描くための基礎知識のひとつである「消失点しょうしつてん」と「パース線」について説明します。

それでは、また次回

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