《初級者~中級者向け》
今回は「あぐら(胡坐)で座る人」の描き方について解説します。

「あぐら」は脚を組んだポーズで床に直接座る座り方ですが、腕組みの描き方と同じように「どのように脚を組んでいるのか?」を整理して描くことが大切です。
日本やアジア圏では一般的な座り方ですが、描くとなるとなかなか難しいポーズです。
今回はどのように座ってあぐらのポーズになるのか?というところから順に考えてみます。
▼前回の記事「バンザイしている人の描き方」はこちら
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今回の記事の内容
今回の主な内容です。
あぐらで座る時の脚の組み方を考えながら描いてみます。
また、単にあぐらで座っている姿を描くだけなら、ここまでは必要ないですが、立った姿勢から「どのようにあぐらで座っていくのか?」という人の動作からも考えてみます。
ポーズの描き方だけを知りたい場合は、座る流れは飛ばしてここから読んで下さい。
腕組みの時と同じく、何かポーズを描く時は「体のパーツがどうなっているのか?」ということを考えて描く癖をつけておくのが上達のカギです。
立った姿勢からあぐら(胡坐)で座る動き
単にあぐらのポーズを描くだけならここまでは必要はないですが、「どのようにしてそのポーズになったのか?」という過程を知っておくことは、最終的なポーズの構造を理解する助けになります。
立った状態から人間がどのようにあぐらのポーズになるのかを考えてみます。
必要なければ次の項目まで飛ばして下さい。
まずは両足重心で立っている状態からです。

ここからあぐらのポーズで座っていきます。

まず、座る時にバランスを崩さないように左右どちらかの手をつきます。
今回の図では右手をついています。

座る準備ができたら腰をおろしていきます。
一気に腰を地面につけるのではなく、一度足のかかとまで腰を下ろす感じです。

かかとまで下ろした腰を地面まで下ろします。
腰をおろす時のクッションとして使った右足は体の前側に抜いていきます。

腰を下ろしたらあぐらのポーズを作るため脚を組んでいきます。
この時、左右の足と脚のどの部分が上になり、またどの部分が下になるのかをよく観察しておきましょう。

左右の足部分を脚部分でおさえる感じで脚を組んであぐらの完成。
あぐら時の脚の組み方
次にラフからあぐらで座る人物を描いてみます。
ここでは上記の座る流れでも描いた正面から見たあぐらを描きます。
まずはラフで簡単な形をとらえてみることが大切です。
そして、人体の基本的な比率についての知識も大切になってきます。
人の上半身と脚の長さの比率や脚のふともも部分と下腿部分の知識を知ることで、あぐらのポーズもバランスよく描くことができるようになるでしょう。
人体の比率についての詳しい解説はこちらの記事を参照してみて下さい。
あぐらのラフで最初に描く部分
あぐらに限らず人を描く時は、まず腰から描きはじめるとよいでしょう。
これは腰が人体のほぼ真ん中に存在するので、腰の位置を最初に決めることで画面全体のバランスを取りやすくなるためです。

腰の上には上半身がのってきます。
画面構成(レイアウト)を考えて、腰の位置を決めましょう。
腰を基礎としてラフを描く
腰を基準としてラフを描いていきます。
できれば自分で実際にあぐらで座ってみて、脚の組み方を確認してみるのがよいでしょう。
外から見た感じがわかりにくければ写真なども参考にしてみましょう。
準備ができたら腰から脚、上半身へとラフを描いていきます。

ラフを描く時には常に人体の比率を考えておきましょう。
上半身と下半身の比率がおかしくならないように、必要ならガイドラインも描くとわかりやすいです。
脚の長さの目安は人体の約半分です。
さらに膝から下の下腿部分の長さは頭の長さ2つ分を目安にすると良いでしょう。
この比率を頭において脚と上半身のラフを描いていきましょう。
脚を組んだとしても人体の比率自体は変わりません。

あぐらで一番難しいのはやはり脚の部分です。
足の部分は逆側の脚(下腿)部分でおさえるような組み方になります。
清書して完成
脚の部分のラフが描けたらあぐらのポーズはほぼ完成と言えるでしょう。
ラフから清書を作っていきます。

これであぐらで座ったポーズの完成です。
色々な角度から描くあぐら
あぐらのポーズの構造や人体の比率を理解できていると正面以外のポーズも描けるようになるでしょう。
後ろやななめ上から見たポーズも構造や比率を確かめながらラフから描いていきましょう。
要点まとめ
では、今回の要点まとめです。
あぐらも腕を組んだポーズも組まれた脚や腕の状態をよく観察して、構造を理解するところからはじめてみましょう。
複雑に見えるポーズもよく考えて描けば意外と簡単です。
より難しいポーズを描く時にも、この考え方が大切になってきます。
それでは、また次回。
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